【隠すほど、壁の主役】トム・エバハート『Undercover in Hollywood』リトグラフのご紹介

ご来館ありがとうございます、やまアートミュージアム館長の山本です。

やまアートミュージアムは、私が運営するネットショップ『やまアートギャラリー』の魅力をご紹介するオンラインミュージアムです。

本日も心に残る一枚をお届けします。

この記事でわかること

  • トム・エバハート『Undercover in Hollywood』──AP4/35・手刷りリトグラフの概要
  • ハリウッドに潜む名探偵スヌーピーという主題の面白さ
  • 1800年代の骨董プレス機で刷られた最後期作品という希少性
  • 赤・青・白・黒の色彩が生む「隠された素顔を見つける」体験
  • 3パターンの額装提案と空間シミュレーション

トム・エバハート『Undercover in Hollywood』限定版画の全体像

帽子を目深にかぶり、サングラスで顔を隠し、コートの襟を立てて街に紛れる・・・

なのに、その正体はひと目でバレている。

そんな『隠すほど、にじみ出る主役の華』をつかまえた一枚です。

こっそり隠れているのに、絵の前を通るたびにこちらが振り返ってしまう。

正直に言うと、初めてこの絵を見たとき、その茶目っ気にニヤッとさせられたんです。

「見つかってるよ」と、つい心の中で声をかけたくなる。

絵の中で起きているのは、隠しても隠しきれない存在感の物語。

見た人の口元をほんの少しだけゆるめてしまう版画作品です。

今日この作品を知ったら、スヌーピーの絵の見方がきっと変わると思います。

世界でただ一人の画家

トム・エバハートは、スヌーピーの生みの親であるチャールズ・シュルツから、世界で唯一、ピーナッツのキャラクターを自由に描くことを正式に許可されたアーティストです。

漫画のキャラクターでありながら、飾った瞬間に部屋の空気が変わる。

そんな絵を描ける人は、世界に彼しかいません。

エバハート氏が長く拠点にしてきたのは、ロサンゼルス。

映画の街ハリウッドを裏庭に持つ画家が、そのお膝元でスヌーピーに変装させて遊んでみせたのが、今回の『Undercover in Hollywood』なんです。

数字で見る『Undercover in Hollywood』

まず、この作品の基本情報は以下のとおりです。

  • 作品名:Undercover in Hollywood
  • 作家:Tom Everhart
  • 年:1999年
  • 技法:リトグラフ(手刷り)
  • 作品寸法:縦76cm × 横58cm
  • 額装寸法:縦87cm × 横68cm
  • 限定:AP(アーティストプルーフ)4/35
  • 署名:直筆サイン・限定番号・正規印刷元の証明エンボススタンプ入り

AP、つまりアーティストプルーフというのは、作家自身の手元に残される特別な少数版のことです。

通常の限定番号入りともまた違う、より作家に近い一枚ということになります。

しかも本作は、海外提携ギャラリーの在庫がすべてコレクターの手に渡っており、今後の入荷予定はございません。

コレクターとして正直に言えることがあるとすれば、この手の一点物は迷った時点で負けなんですよね。

・・・ただ、数字で語れるのはここまで。

ここからは、この作品がどのようにして生まれ、なぜ人を惹きつけるのか?

その『正体』の話に迫っていきたいと思います。

ハリウッドに潜む名探偵

この作品の舞台は、映画の都ハリウッド。

赤い帽子を目深にかぶり、まん丸のサングラスで目を隠し、真っ赤なコートの襟をぐっと立てて、スヌーピーが街に潜んでいます。

まるで、はりこみ中の私立探偵。あるいは、正体を隠して歩きたいスターのようです。

でも、ここが面白いところで、これだけ厳重に変装しても、スヌーピーだと一瞬で分かってしまう。

隠せば隠すほど、かえって「ん?あれはもしかして」と視線を集めてしまうんですね。

エバハート氏は、誰もが知る愛されキャラクターを、あえて『こっそり』の状況に置くことで、その存在感の大きさを逆説的に描いてみせたように感じられます。

変装は、正体を隠す道具ではなく、主役をより主役らしく見せる舞台装置になっている。

そこに、あの独特の茶目っ気がにじむんです。

この感覚がすごく大事で、実際に飾ってみるとさらに効いてきます。

仕事から帰って玄関のドアを開けた瞬間、サングラス越しのスヌーピーと目が合う。

「ただいま、今日もバレてるよ」と、つい心の中でツッコミを入れてしまう。

そういう、毎日ひとりニヤッとさせてくれる絵なんです。

1800年代の版が刷り上げた一枚

そして、この作品がさらにすごいのは、その『生まれ方』なんです。

先ほど技法はリトグラフ、つまり版画だとお伝えしましたが、この『Undercover in Hollywood』は、ただのリトグラフではありません。

エバハート作品の中でも、1800年代から使われてきた骨董的なリトグラフのプレス機で刷られた、最後期の一群にあたる作品なんです。

これがどのくらい特別か?というと、自動車が生まれるよりも前の機械に、一枚ずつ紙を通して人の手で刷り上げているイメージです。

ボタンを押せば同じものが何枚も出てくる印刷とは、成り立ちからして違います。

だから、色ののり方やインクの沈み方に、手仕事ならではのわずかな厚みが出る。

紙も美術館品質の、縁があえてギザギザに残された手漉き調の一枚が使われています。

近づいて見ると、黒はデータの黒ではなく、紙に染み込んだインクの黒として、そこに座っている。

赤も、ベタッと平らではなく、押し重ねた分だけ微かに息をしている。

誰が見ても『刷り物なのに、絵そのものの手ざわりがある』と感じるように仕上がっているわけです。

・・・と、ここまでで、この作品がどう作られているかはお分かりいただけたかと思います。

次は、この一枚の上で色がどんな仕事をしているのか?見ていきましょう。

赤は主役、白は素顔

この作品を見ていると、変装した誰かとふと目が合ったときのように、ちょっとドキッとしますよね。

あの感覚の正体が、色の働きなんです。

この作品のメインカラーを見ていきますと、赤が主役の体温を、青が街の夜気を、黄色が差し込むスポットライトを連れてくるように感じられます。

そして、その熱と冷たさがぶつかる中心に、スヌーピーの白い素顔が置かれているんですね。

この白がすごく大事で、白は単なる『余白』ではなく、変装の中にただ一つ残された素顔なんです。

帽子とサングラスとコートで固めているのに、鼻先と口元の白だけは隠しきれていない。

だから可愛いだけじゃなくて、からだが「おっ」と反応して、正体を見つけてしまったような小さな高揚が生まれる。

隠された素顔を、こちらが見つけ出す。

そういう視線の遊びが、色の設計に組み込まれているんですよ。

そして、画面を走る黒は『影』ではなく、静けさなんです。

サングラスの黒、輪郭の黒、飛び散った黒。

その静けさがあるから、赤と青の声がいっそうよく響く。

表面の質感も面白くて、乾いた絵の具のザラつきと、勢いよく飛ばした絵の具のツヤが交互に現れます。

このザラつきとツヤの対比が照明をよく拾うので、時間帯ごとに見え方が変わる。

朝はポップで軽やか。夜はぐっと大人びて、ネオンサインのように赤が灯る。

一日の中で、小さな上映会が生まれます。

この絵は、いわば光に対してフレンドリーなんです。

照明を一段落とすと、青がそっと夜を深め、上げると、赤がハモるように華やぐ。

部屋で音楽を聴くみたいに、色を聴ける一枚。

この絵にはどんな額が合う?

ここからはこの作品にどんな額装が合うのか?

私のおすすめを3パターンご紹介させていただきます。

素顔を立てる『ホワイト額装』

『ホワイト額装』×家族が集まるリビング設置イメージ

シンプルイズベスト。

白い額はスヌーピーの白い素顔と呼応して、赤・青の熱と冷たさを穏やかに整え、視線が楽に往復できるようにしてくれます。

白い額が画面の外にもう一つ『素顔の余白』を作るので、変装の楽しさはそのままに、昼は輪郭が締まり、夜は親密さが増す。

毎日見ても目が疲れにくく、写真にも映える王道の仕上がりになります。

どんなお部屋にもお似合いですが、特に相性が良いのはご家族が集まるリビングです。

リビングにこの額装で飾ると、白い額と壁の色が馴染んで絵の中の色だけがすっと浮かぶので、ソファ側から見てもダイニング側から見ても自然に目に入ってきます。

そうすると面白いもので、家族が自然と同じ絵を見て、「この犬、隠れてるつもりだよ」とか「でも完全にバレてるよね」と会話が始まるんですよ。

明るい会話や子どものおしゃべりが増えて、家庭円満な空間が自然と作られていきます。

推奨空間:家族が集まるリビング

舞台を作る『赤色額装』

『赤色額装』×カフェ設置イメージ

「赤い作品になんで赤い額装?」と思うかもしれませんが、実は非常にマッチしています。

背景ではなく主役の赤と額が呼応して、作品の『声量』を一段上げ、絵に華やかさが生まれます。

言うなれば、赤の額はハリウッドの緞帳です。

作品の存在感を一段上げ、入口から視線を連れてくる。

ただし、白いマットで『間』を作っていますので、華やかさは出すが圧は出さない。

会話のきっかけや、足を止めるスイッチが自然に入る設計です。

この額装は特に、カフェのような人が行き交う商業空間に非常にマッチします。

カフェにこの額装で飾ると、席に着く前の一瞬で、お店の第一印象がぱっと華やぎます。

赤い額が場のトーンを定めて、話題の起点をアート側に作れる。

そして、大事なのは赤=額縁、主役=作品の役割分担です。

マットで作品の赤と分離して勢いを整えることで、昼の自然光では輪郭が締まり、夜の照明では赤みが柔らかく回って、にぎやかさではなく上質な高揚の印象になります。

記憶に残る一杯の時間が作られて、「あの絵かわいいね」と自然に会話が生まれる。

そういう空間を作ってくれる額装です。

推奨空間:カフェ・商業空間

夜を締める『ブラック額装』

『ブラック額装』×書斎・ホームオフィス設置イメージ

黒い額縁は、サングラスの黒と呼応して、作品の茶目っ気を大人の余裕へと引き締めてくれます。

黒は夜のハリウッドと呼応して、ネオンのような赤をいっそう際立たせてくれる。

長く見ても飽きにくく、夜は微かな光が額縁に宿って余韻が伸びるんです。

特に相性の良い空間は、書斎やホームオフィスです。

実は私も、こういう黒い額に入れた一枚を仕事机の正面に飾っているんですが、集中が切れてふと顔を上げたとき、サングラス越しの視線と目が合うと、力みがふっとほどけるんですよね。

「お互い、こっそり頑張ろうな」と、相棒に声をかけるような感覚になる。

書斎にこの額装で飾ると、黒い額が光の反射を抑えて絵の色を『器』に収めてくれるので、画面に向かう時間でも視界が締まって、思考が散らかりません。

電球色の灯りの下では黒が深みを増して、赤のネオン感がゆっくり立ち上がってきます。

一日の終わりにこの絵を眺めると、肩の力が抜けて、明日もひとつ楽しんでやろうという気持ちが自然と湧いてくる。

いつの間にか、一番の相棒になっているかもしれません。

推奨空間:書斎・ホームオフィス

まとめ

今回は、隠すほどに主役の華がにじむ名作『Undercover in Hollywood』をご紹介いたしました。

この絵が家にあると、毎日の帰り道に小さな楽しみが増えます。

それは、買った人だけが知る顔です。

まずは作品ページで実物の色と手ざわりを確かめてみてください。

AP4/35・提携ギャラリー在庫は完売済み。『失われたら二度と手に入らないかもしれない』機会を、確かな体験に変えてください。

この作品の詳細・ご購入はこちら

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作品のご不明点や額装のご相談は、お気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

この作品は本物ですか?

はい、作家トム・エバハートの直筆サイン入りの本物です。限定番号(AP 4/35)と正規印刷元を証明するエンボススタンプが記されており、証明書も付属しています。やまアートギャラリーでは、すべての作品を店主が一点ずつ検品してからお届けしています。

額装は変更できますか?

はい、額装のご相談を承っております。この記事でご紹介した3パターン以外にも対応可能です。別途お見積りとなりますが、新品の額装への交換も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

送料はかかりますか?

大型の額装作品のため、送料は別途お見積りとなります。詳細は商品ページをご確認いただくか、お問い合わせください。

「AP(アーティストプルーフ)」とは何ですか?通常の限定番号と価値は違いますか?

APはアーティストプルーフの略で、通常のエディションとは別に、作家自身の手元に残される少数の版を指します。本作はAP 4/35。通常番号入りと品質は同じですが、より作家に近い希少な一枚として扱われます。