【開いた手が、朝を呼ぶ】ル・コルビュジエ『Femme à la main levée』リトグラフのご紹介
ご来館ありがとうございます、やまアートミュージアム館長の山本です。
やまアートミュージアムは、私が運営するネットショップ『やまアートギャラリー』の魅力をご紹介するオンラインミュージアムです。
本日も心に残る一枚をお届けします。
ル・コルビュジエ『Femme à la main levée(手を挙げた女)』は、近代建築の巨匠が1954年に制作した世界限定500部・直筆サイン入りのカラーリトグラフです。天へ掲げた手には、彼が生涯抱いた『開いた手』の思想が静かに息づいています。
この記事でわかること
- ル・コルビュジエが建築家でありながら絵を描き続けた理由
- タイトルの『掲げた手』と、生涯の象徴『開いた手(La Main Ouverte)』のつながり
- 名門ムルロー工房によるカラーリトグラフの技法と、色が見せる時間帯変化
- この作品に合う額装3パターンと、空間に置いたときの見え方

本日のご紹介作品
本日ご紹介するのは、ル・コルビュジエ氏の『Femme à la main levée(手を挙げた女)』という作品です。
画面の中央で、一つの手がすっと天へ差し出されています。
その手のひらの向こうに、ふっと空気が抜けていくような開放感がある。
正直に言うと、初めてこの絵を見たとき、朝、窓を開けた瞬間の光をふいに思い出したんです。
『開いた手のあかるさ』。
今日この一枚の由来を知ったら、あなたの部屋の朝の見え方が少し変わると思います。
この作品は、日本でも数少ないル・コルビュジエの版画を扱うネットショップ『やまアートギャラリー』でお迎えいただけます。
建築の巨匠が、絵筆を置かなかった理由
ル・コルビュジエ(1887-1965)は、近代建築の巨匠として世界に名を残した人です。
スイスに生まれ、フランスで活躍しました。
けれど彼は、建築家であると同時に、生涯にわたって絵を描き、彫刻をつくり続けた画家でもありました。
人の身体の寸法と比例から建築の基準をつくる『モデュロール』を考えた人でもあります。
つまり彼にとって、線を引くことと、人の暮らしを設計することは、はじめから地続きだったんですね。
その手が、この一枚の女性を描いています。
数字で見る『Femme à la main levée』
- 作家:ル・コルビュジエ(Le Corbusier / 本名 シャルル=エドゥアール・ジャヌレ)
- タイトル:Femme à la main levée(手を挙げた女)
- 制作年:1954年
- 技法:カラーリトグラフ(石版画)
- 摺り:パリのムルロー工房(Atelier Mourlot)
- エディション:世界限定500部・直筆サイン
- サイズ:縦111cm × 横69cm(額装済)
コレクターとして正直に言えることがあるとすれば、この手の作品は「巡り合えたとき」が全てなんですよね。
500部という数字は、世界の広さに対して決して多くありません。
しかもこの一枚は、海外の提携ギャラリーに保管されていた、まだ誰の手にも渡っていない状態のものです。
・・・ただ、数字で語れるのはここまで。
ここからは、この掲げられた手が何を意味しているのか、その物語に迫っていきます。
「開いた手」に込められた、生涯の祈り
ル・コルビュジエには、生涯こだわり続けた一つのかたちがありました。
『開いた手(La Main Ouverte)』です。
握るのでも、拒むのでもなく、ただ開かれた手のひら。
それは「与えるために、そして受け取るために開かれた手」であり、平和と和解、世代を超えた対話の象徴として、彼が抱き続けたものでした。
着想は1948年。
そしてこの作品が生まれた1954年は、その『開いた手』が、インド・チャンディーガルの街に巨大なモニュメントとして立ち上がろうとしていた、まさにその時期にあたります。
同じ年に、彼は一人の女性に、静かに手を掲げさせています。
この掲げた手が、あの『開いた手』の思想と無関係だとは、私にはどうしても思えないんです。
朝、コーヒーを淹れてふとこの絵を見上げたとき、「今日も受け取ろう、そして誰かに渡そう」と、背筋がすっと伸びる。
そういう静かな力を持った一枚です。
色版を重ねて、手ざわりを刷る
この作品はリトグラフ、日本語で言うと石版画です。
どういうことか?というと、油と水が反発する性質を使って、描いた線をそのまま紙に写しとる版画なんですね。
しかもカラーリトグラフは、色の数だけ版を分けて、一色ずつ刷り重ねていきます。
黄土色を刷り、乾かし、その上に紺を重ね、また乾かす。
一回でも位置がズレたら、輪郭が濁って台無しになる。
それを色の数だけ、寸分たがわず繰り返しているわけです。
摺ったのは、パリのムルロー工房。
ピカソやマティス、シャガールの版画を手がけたことで知られる、20世紀パリの名門です。
だからこの絵の輪郭は、印刷のシャープさとは違う、手で置かれたような柔らかいエッジを持っている。
近づくと、一本の線に体温が残っているのが見えてきます。
土の色と、夜の色と、呼吸の白
この絵の色は、大きく三つの層でできています。
黄土色とテラコッタの『土の色』、深い紺の『夜の色』、そしてクリームの『白』です。
面白いのは、光の当たり方で表情が変わるところなんです。
朝の光では、黄土色が軽やかに立ち上がって、部屋全体がふわっと明るくなる。
夜、照明を落とすと、今度は紺が静かに沈んで、絵の奥行きがぐっと深まります。
紺は、影ではなく静けさなんですね。
そして、色と色のあいだに置かれたクリームの白。
これは呼吸の着地点です。
土の熱と夜の深さがぶつかりそうになる、その手前で、白がすっと息を通してくれる。
色を目で追っているだけなのに、なぜか胸がゆっくり上下する。
そういう不思議な落ち着きが、この一枚にはあります。
この絵には、どんな額が合う?
ここからは、この作品にどんな額装が合うのか、私のおすすめを3パターンご紹介させていただきます。
余白を活かす『ホワイト額装』

まずは定番から。
リビングの、家族が自然と集まる壁におすすめの一案です。
オフホワイトの額は、絵の中の土の色にも紺にも寄りかからず、静かに一歩引いてくれます。
朝は白い額が光を受けて画面全体が軽やかに開き、夜は間接照明の下で紺の層がしっとり沈む。
一日のなかで、同じ絵が二つの表情を見せてくれるんです。
休日の朝、家族がソファに集まったとき、「あの手、何をしてるんだろうね」と自然に会話が生まれる。
掲げた手の開放感が、そのまま部屋の空気になります。
静けさを深める『ネイビー額装』

赤や紺の作品に、また紺の額?と思うかもしれませんが、これが応接室や書斎で驚くほど効くんです。
絵の中の夜の色と額の紺が呼応して、画面がぐっと引き締まる。
昼は落ち着いた知的な佇まいで、夜は照明の下で紺が奥へ奥へと深まっていきます。
私自身、深い色の作品を濃い額で締めたとき、部屋の格が一段上がったように感じた経験があります。
来客が椅子に腰を下ろした瞬間、ふと目を上げてこの手に気づく。
言葉少なに「良い絵ですね」と漏れる、そんな静かな一枚です。
土の温度を灯す『テラコッタ額装』

もう一案は、少し攻めた変化球です。
絵の中のテラコッタを額が拾い上げて、画面全体に暖かい灯がともったようになります。
カフェや小さなギャラリー、人が行き交う商業空間にとても映える組み合わせなんです。
昼は外光で土の色がいきいきと呼吸し、夕方は暖色の照明でいっそう深く色づく。
コーヒーを待つあいだ、ふと壁のこの手に目を留めたお客様が、少しだけ肩の力を抜く。
『開いた手のあかるさ』が、その場に流れる時間をやわらかくしてくれます。
まとめ
握らず、拒まず、ただ開かれた手。
『開いた手のあかるさ』は、飾ってはじめて、毎朝の暮らしの中でその力を発揮します。
それは、買った人だけが知る顔です。
近代建築の巨匠が、平和への祈りを込めて掲げさせた一枚の手。
世界限定500部・直筆サイン、そしてまだ誰の手にも渡っていない一点です。
失われたら二度と巡り合えないかもしれないこの機会を、どうかあなたの暮らしの確かな体験に変えてください。
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よくあるご質問
この作品は本物ですか?
はい、ル・コルビュジエの直筆サイン入りの本物です。作品内に限定部数の記載があり、真作を保証いたします。海外の提携ギャラリーから直接お取り寄せしており、まだ一度もコレクターの手に渡っていない新品未使用の状態でお届けします。
額装は変更できますか?
はい、額装のご相談を承っております。本記事でご紹介したホワイト・ネイビー・テラコッタ以外にも、お部屋の雰囲気に合わせてご提案が可能です。お気軽にお問い合わせください。
送料はかかりますか?
配送方法・送料につきましては、商品ページおよびショップの配送ポリシーをご確認ください。海外からのお取り寄せのため、お支払い確認後、4〜5週間前後でのご発送となります。
リトグラフとは、どのような版画ですか?
リトグラフ(石版画)は、油と水が反発する性質を利用し、描いた線をそのまま紙に写しとる版画技法です。本作はカラーリトグラフで、色の数だけ版を分けて一色ずつ刷り重ねています。摺りは、ピカソやマティスの版画も手がけたパリの名門ムルロー工房によるものです。
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