【雨上がりが、壁に残る】ヒロ・ヤマガタ『虹の美術館』シルクスクリーンのご紹介

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やまアートミュージアム館長の山本です。

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本日も心に残る一枚をお届けします。

本日ご紹介するのは、ヒロ・ヤマガタ(Hiro Yamagata/1948- )のシルクスクリーン『虹の美術館』(限定295部・作家直筆サイン有り・画寸 縦19cm×横39cm)です。濃いピンクの壁に青空と虹の絵が五枚掛かり、着飾った人々がそれを見上げる美術館の一室を描いた横長の小品。数分で消えるはずの虹を、室内に五つ固定してしまった一枚です。本作はいま在庫がなく、当ギャラリーが専属でお探しする作品です(ご相談無料)。

この記事でわかること

  • 『虹の美術館』の基本情報(限定295部・縦19cm×横39cm・作家直筆サイン有り・シルクスクリーン)
  • この絵が「絵を見ている人を描いた絵」であり、壁に掛かっているのが五枚とも天気だけであること
  • 祝いの絵を国から何度も任された画家が、静かな美術館の壁へ虹を掛けた意味
  • シルクスクリーンが「塗る」ではなく「押し出す」技法であり、縦19cmの中で色が濁らない仕組み
  • 美術館の壁がピンクである理由と、朝と夜で主役が入れ替わる色の読み方
  • 虹を描いた画家が、1974年にすでにレーザーのインスタレーションを手がけていたこと
  • この作品に合う額装3パターンと、飾ったときの空間の変化

ヒロ・ヤマガタ『虹の美術館』シルクスクリーンの全体像。濃いピンクの壁に青空と虹を描いた絵が五枚並び、白い椅子の置かれた広間に着飾った人々が集う

① 本日のご紹介作品

本日ご紹介するのは、ヒロ・ヤマガタ氏の『虹の美術館』という作品です。

この絵の中では、雨上がりが、いつまでも終わりません。

ピンクの壁に掛かった絵が、どれも青空と虹なんです。

虹というのは、本来、数分で消えます。

空に出たと気づいて、家族を呼んで、窓を開けたころにはもう薄くなっている。

それを五枚ぶん、額に入れて、壁に固定してしまった部屋がこの絵です。

正直に言うと、私がこの絵を最初に見たとき、しばらく人を数えていました。

絵の中の人が、思った以上に多いんです。

壁際に並んで見上げている人、白い椅子に腰かけている人、歩きながら話している人。

ひとりひとり、着ている服の色が違います。

今日この『消えない雨上がり』がどう作られているかを知っていただけたら、絵をどの壁に掛けるかの決め方が変わると思います。

そして、この作品には先にお伝えしておきたいご案内があります。

いまお手元にご用意できる在庫はなく、当ギャラリーが「あなたの専属」としてお探しする一枚です。

すぐのお届けはお約束できません。

見つかるまでに数ヶ月かかることも、もっと先になることもあります。

ただ、ご希望を先に伺っておけば、市場に現れた瞬間にまっ先にご連絡できます。

ご相談は無料です。

まずは、この消えない雨上がりの部屋を、一緒に歩いてみてください。

② パリとロサンゼルスを越えて、光そのものへ向かった画家

ヒロ・ヤマガタ(Hiro Yamagata/本名 山形博導)は、1948年に滋賀県米原で生まれた画家です。

1972年に渡欧し、パリ国立美術学校で学んでいます。

1978年にロサンゼルスへ移り、最初の個展で成功を収めました。

その後の歩みは、個人の画業というより公的な記録に近い形で残っています。

1983年、作品『エア・ショー』が人類飛行200周年記念財団の公式ポスター作品に選ばれました。

同財団の名誉会長は、当時の大統領レーガンです。

1984年にはロサンゼルス市の観光誘致キャンペーン公式作品を手がけ、同じ年、ロードアイランド州が9月21日を「ヒロ・ヤマガタの日」と定めています。

1986年には、レーガン大統領の依頼で「自由の女神100周年記念」の公式作品を制作しました。

・・・ただ、経歴で語れるのはここまでです。

私たちが壁に掛けるのは年表ではなく、一枚の紙ですから。

この画家が国から何度も「祝いの絵」を任されたという事実だけ、頭の隅に置いておいてください。

本作を見るとき、その意味が効いてきます。

③ 数字で見る『虹の美術館』

  • 作者:ヒロ・ヤマガタ(Hiro Yamagata/本名 山形博導)
  • タイトル:虹の美術館
  • 技法:シルクスクリーン
  • エディション:限定295部
  • サイン:作家直筆サイン有り
  • 画寸:縦19cm × 横39cm
  • 体裁:あなた専用の新品額装にてご提供いたします

まず目を引くのは、サイズだと思います。

縦19cm、横39cm。

A4の紙を横に倒して、少しだけ細長くしたくらいの大きさです。

この小ささの中に、壁の絵が五枚、椅子が三脚、そして数えきれない人が入っています。

コレクターとして正直に言えることがあるとすれば、小さい作品ほど、持ってみないと良さが分からないんですよね。

写真で見ると情報量の多い一枚に見えますが、実物の前に立つと、むしろ静かです。

近づかないと何も見えない。

近づくと、全部見える。

その落差が、この寸法でしか起きないんです。

④ 絵の中の人たちは、何を見上げているのか

この作品の面白さは、構造そのものにあります。

これは、絵を見ている人を描いた絵です。

私たちは画面の外からこの部屋を眺めていて、部屋の中の人たちは、壁の絵を眺めている。

視線が二重になっています。

そして、彼らが見上げている絵は、五枚とも青空と虹でした。

ここが、この作品のいちばん不思議なところだと思っています。

美術館の壁には、ふつう、人物画も静物画も風景画も混ざって掛かります。

この部屋には、天気しか掛かっていません。

室内に、晴れ間だけを五つ持ち込んだ部屋。

そう考えると、天井から吊るされた飾りや、ぽつんと置かれた白い椅子の意味も変わってきます。

あれは展示室の設備というより、祝いの日の準備に見えてきます。

②でお話しした「国から祝いの絵を任された画家」という事実が、ここで効いてくるんですね。

ヤマガタという画家は、祝祭を描くことを仕事として積み重ねてきた人です。

その人が、美術館という静かな場所を描くときに、壁へ掛けたのが虹だった。

これは私の見方ですが、彼にとっての絵画とは、天気を室内へ運び込む装置なのだろうと感じられます。

・・・そして、ここからが本題です。

この絵をご自宅に掛けると、同じことが一段ぶん増えます。

絵の中の人が虹を見上げ、あなたがその人たちを見る。

朝、出かける前に廊下でふと足を止めたとき、壁の中で誰かが楽しそうにしている。

それだけで、玄関を出る時の顔が少し変わります。

⑤ 色が沈まないのは、押し出しているから

さらにすごいのは、この「消えない雨上がり」が、どうやって紙の上に定着しているかという部分なんです。

シルクスクリーンは、塗る技法ではありません。

押し出す技法です。

細かい網目の張られた版に、インクを通す穴を開けておく。

そこへインクをのせて、ヘラで一気に押し出す。

すると色は紙に染み込まずに、紙の上へ乗ります。

ハンコを押す動きに近いと思っていただくと、いちばん近いです。

これを色の数だけ繰り返します。

ヒロ・ヤマガタは、この重ねの回数で知られた画家です。

一枚の作品に100色以上の色を使っていると、本人が語っています。

100回ぶん、版を替えて、紙を置き直して、また押す。

1回でもずれたら、人の顔が消えます。

本作で言えば、壁際に並ぶ人の服の色、白い椅子の脚の細い線、床板の継ぎ目、そして五枚の絵の中の虹の帯。

これが縦19cmの中に全部入っていて、しかもどれも濁っていない。

塗り重ねではなく、乗せ重ねだからです。

色が互いに溶けないので、隣り合った赤と緑がそれぞれの顔のまま並びます。

結果として、画面は密なのに、ひとつひとつの色が独立して見える。

遠くから見ると賑やかな一枚、近づくと一色ずつの集合体。

版画は、原画の代わりではありません。

作者が「この表現を余さず届けたい」と選んだ、もうひとつの完成形です。

鉛筆のサインとエディションナンバーは、作者がその一枚を自分の作品として認めた合格印にあたります。

限定295部という数字は、売るための演出ではなく、この工程そのものから生まれた数です。

⑥ ピンクの壁が、青を連れてくる

ここからは、色の話をさせてください。

この絵でいちばん大胆な選択は、壁の色だと思います。

美術館の壁は、ふつう白か、落ち着いたグレーです。

ヤマガタはそこを、濃いピンクにしました。

理由は、見ていればすぐ分かります。

壁がピンクだと、額の中の青が、信じられないくらい青く見えるんです。

暖かい色の隣にある冷たい色は、実際より冷たく感じられます。

その働きを、部屋の壁一面を使ってやっている。

だから五枚の空は、どれも室内なのに外の青をしています。

そして白い椅子です。

画面の下半分、人と床と影でいちばん賑やかになるあたりに、白い椅子が三脚置かれています。

これが呼吸の着地点になっています。

見ていて目が疲れそうになると、自然とあの白へ視線が逃げる。

逃げ場があるから、長く見ていられるんですね。

時間帯でも表情が変わります。

朝の自然光の下では、ピンクの壁がやわらかく沈んで、五枚の空の青がいちばん前に出てきます。

部屋に小さな窓が五つ開いたように見える時間です。

夜、電球色の照明を落とし気味にすると、今度はピンクと床の木目が前に出ます。

青は一歩引いて、画面がパーティーの終わりがけのような温度になります。

朝は天気の絵、夜は人の絵。

同じ一枚で、主役が入れ替わります。

もうひとつ、この絵には音があります。

人の顔はほとんど描き込まれていないのに、話し声の気配だけは伝わってきます。

壁際で立ち止まっている人、連れを振り返っている人、椅子に腰かけて足を休めている人。

それぞれの姿勢が違うので、静止画なのにざわめきが聞こえます。

音のある絵を一枚持っていると、無音の部屋がそれほど静かでなくなる。

これは飾ってみて初めて分かる効き目です。

⑦ 虹を描いた画家が、のちに光そのものを扱った

ここで、この作品の見え方が変わる事実をひとつお伝えします。

ヒロ・ヤマガタは、日本ではカラフルなシルクスクリーンの画家として知られていますが、世界的にはレーザーやホログラムを用いる現代美術家として評価されてきた人です。

しかも、それは晩年の方向転換ではありません。

記録によれば、1974年にはすでに、パリ市内の劇場でレーザーを使ったインスタレーションを実施しています。

版画で知られるようになる前から、光そのものを扱っていた作家なのです。

そう知ってから、もう一度この絵を見てみてください。

虹というのは、光が分かれて見えている現象です。

この画家は生涯、光を分けて見せることをやってきた。

その最も素朴で、最も幸福な形が、この五枚の虹なのだろうと私は見ています。

レーザーの作品は美術館へ行かないと体験できません。

けれど虹は、紙の上に留めれば、持ち帰ることができます。

⑧ この絵には、どんな額が合う?

ここからは、この作品にどんな額装が合うのか、私のおすすめを3パターンご紹介させていただきます。

光を通す『ホワイト額装』

まずは定番の、白い額装です。

この作品に白をおすすめする理由は、無難だからではありません。

絵の中に、すでに白が置かれているからです。

画面でいちばん明るい白は、あの三脚の椅子にあります。

そこへ白い額を回してやると、額の白と椅子の白が呼び合って、濃いピンクの壁が宙に浮いたように見えてきます。

黒い額でも締まりますが、縦19cmという小ささだと、黒は絵より先に目に入ってしまうんですね。

白で外周を開けると、見る人の視線が迷わず画面の中へ入っていきます。

マットはオフホワイトで回しますので、小さな作品でも壁の中で堂々と見えます。

おすすめは、玄関です。

この作品は横長ですから、靴箱の上やドア脇の細い壁に、無理なく収まります。

朝は自然光で五枚の空の青がはっきり立ち上がり、出かける前の数秒に晴れ間が一つ入ります。

夜、帰宅して明かりを点けた瞬間には、ピンクの壁と人のざわめきが先に迎えてくれます。

玄関は、家族が一日でいちばん多く通る場所です。

その通り道に小さな祝祭を置いておくと、「これ、何の絵?」から会話が始まります。

お客様をお迎えしたときにも、靴を脱ぎながらこの絵の前で足が止まる。

そういう一枚になります。

ヒロ・ヤマガタ『虹の美術館』の『ホワイト額装』×玄関設置イメージ

壁ごと連れてくる『ピンク額装』

ピンクの壁の絵に、ピンクの額?と思われるかもしれませんが、この作品でこそ試していただきたい案です。

狙いははっきりしています。

絵の中の壁を、そのまま部屋の壁へ延長してしまうんです。

額をピンクにすると、画面の外周と内側の壁色がつながって、作品の枠が消えます。

結果として、あなたの部屋の壁に小さな展示室が一つ生まれたように見える。

落ち着いたローズ寄りのピンクですので、甘くなりすぎる心配はいりません。

むしろ、濃い色の額に囲まれることで、五枚の空の青が一段深く沈んで見えます。

おすすめは、家族が集まるリビングです。

昼間は窓からの光で額のピンクが明るく開き、絵と壁の境目がほとんど分からなくなります。

夜に照明を落とすと、額のピンクだけが残って、絵の中の部屋に明かりが点いたように見えます。

私自身の話をすると、自宅に絵を迎えた日は、飾る場所を決めきれずに壁を変えては離れて眺め直していました。

届いてから一時間近く、そのまま座って見ていたのを覚えています。

照明を落としたときに部屋そのものの格が変わってしまうことに驚いたのも、その夜でした。

そして飾る時間というのは、たいてい一人では終わりません。

帰ってきた家族を呼んで、少し高かったかな、いや低いかな、と言い合う。

その会話まで含めて、この額装の提案だと思っています。

ヒロ・ヤマガタ『虹の美術館』の『ピンク額装』×リビング設置イメージ

青を立たせる『ネイビー額装』

3つめは、少し意外に思われるかもしれませんが、『ネイビー額装』です。

五枚の空の青を、額の側から支える案になります。

ネイビーは黒ほど強くありません。

青みを残したまま画面を締めるので、絵の中の空と額が同じ家族の色になります。

すると不思議なもので、ピンクの壁が主役の座を譲って、虹の帯が前に出てきます。

小さな作品を、遠くからでも「何かある」と気づかせたいときに効く組み合わせです。

おすすめは、カフェや待合スペースといった商業空間です。

この作品は人がたくさん描かれていますので、人が待つ場所と相性がいいんですね。

日中の自然光では、ネイビーが壁の白とくっきり分かれて、小さいのによく目立ちます。

夕方の暖色照明の下では、額が沈んで絵だけが浮き、席からちょうどいい距離感で眺められます。

座って待っている人は、手持ち無沙汰になると必ず壁を見ます。

そのとき、絵の中でも誰かが座って絵を見ている。

待ち時間が、少しだけ楽しい時間に変わります。

ご自宅でも、書斎やワークスペースの壁には同じ効き方をします。

ヒロ・ヤマガタ『虹の美術館』の『ネイビー額装』×カフェ・待合設置イメージ

⑨ まとめ

『虹の美術館』は、消えない雨上がりを閉じ込めた一枚です。

虹は、空に出ても数分で消えます。

ヤマガタはそれを五枚ぶん壁に掛けて、祝いの日の部屋ごと、縦19cm横39cmの紙に収めました。

遠くから見れば賑やかな小品、近づけば一人ひとりの服の色まで見える密度。

写真では絶対に伝わらないのが、この落差です。

それは、買った人だけが知る顔だと思います。

限定295部、作家直筆サイン入りのシルクスクリーン。

この作品は、いま在庫がなく、当ギャラリーが専属でお探しする一枚です。

名品は、ある日ふいに、たいてい一度きり市場に現れます。

先にご希望を伺っておくことで初めて、現れた瞬間に確保してご連絡できます。

この作品を、あなたのためにお探しします。

ご相談は無料です。しつこい営業はいたしません。

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この作品を、当ギャラリーが専属でお探しします

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国内は送料無料でお届けしております。額装済みの作品を、専用の梱包でお送りします。

縦19cm×横39cmは、どんな壁に向いていますか?

横長で小ぶりですので、玄関の靴箱の上、ドア脇の細い壁、廊下、デスクまわりの棚上といった「大きな絵が入らない場所」に向いています。画寸は縦19cm×横39cmですが、マットと額縁を回すと外寸はおおよそ横60cm前後になり、小さな壁でも一枚で成立します。遠くから眺める絵ではなく、近づいて見る絵ですので、人が立ち止まる動線上に掛けるのがおすすめです。